Q23.頻繁に起こす癇癪に困っています

Q.こんにちは。初めて相談させていただきます。ここのところ毎日のように かんしゃくを起こす息子にもうお手上げ状態でになってしまいました。

息子はもうすぐ4歳で今年の4月から保育園に通っています。 保育園に入る前は実家の実母に預けて働いていました。 実家に預けている時はものすごくいい子でダダをこねたことは ほんの数える程(3年間の間で)だったそうです。 ましてかんしゃくまで起こす事は全くなかったと聞いております。

かんしゃくを起こす原因は些細な事なのですが、ものすごく負けず嫌いなところがあり、 例えばお風呂に入るとき、私のほうが先に服をぬいでしまったら、 「僕が先なのにぃ!!」といきなり泣き叫び、そのあとは30分から1時間くらいは、脱衣所で汗だくになって転げまわって泣いています。

この前は、狭い路地で真ん中を歩いてたら車が来たので「危ないから隅っこよって」と 手を引っ張ったら、「痛い!手が折れる」と逆ギレされ、車が来てるのわかってるのに どこうとしないし、ビデオやさんで「今日は1本だけだよ」と約束しても 2本、3本と持ってきちゃって、「返してきて」と言っても「ヤダヤダ」が始まり、 強引に返すとまたかんしゃくを起こしてしまう。

1、2ヶ月くらい前までは、ダダをこねられてもどうにかクリアできてたけれど、 最近は本当にひどくて何が何でも自分の要求が通らないともう手がつけられません。 一番ひどかったのが、保育園の門の前にある赤い三角錐のポールを 何を思ったのかひきずりながら持ち出し、返すように言うと「ヤダヤダ」の一点張りで、 そのうち、門の前で転げまわり大きな声で泣き叫び、他のお母さんもいたので、 早くその場から立ち去りたい思いで、暴れまくる息子を抱えて車に乗せ、帰りました。 その車中では、息子は何度も私の腕を噛みつき、頭を叩き、ダッシュボードを蹴った りして、もう手がつけられなかったのです。

一通り暴れまくると(1時間程かかりますが)、気が済んだのか、 今度はいつもよりものすごく聞き分けのいい、まるで別人になったように 素直な優しい子になり、そのギャップに私がついていけない時があるのです。

主人に相談すると、「お前は甘やかしてる。叩いて叱ればいいんだ。 お前はなめられてるから噛まれたりするんだ」と言います。 主人は言ってわからない時は、叩いて叱っています。 「愛情はあるから虐待とは違う」と言っていますが。

だけど私は叩いて叱る事は極力避けたいと思っているのですが、それは間違いですか? お前はなめられている・・・。確かに当てはまってしまうかもしれません。でも叩いても恐怖心を植え付けるだけで何も解決しないと私は思うのですが。本当に全然言う事きいてくれなくて。

一時的なものだと自分に言い聞かせてはいますが、 だんだんエスカレートしているようで、このままだと息子と出掛けるのが億劫でたまりません。

この先、私はどう息子と接していけばいいのでしょう?だらだら書いて申し訳ございません。こんな私に何かアドバイスをいただけたら嬉しく思います。よろしくお願いします。

A.4歳といえば、お子さんのように、自己主張が強く出てくる時期で、反抗期などと表現されることもありますね。でも、本当は子供はその時期以前、赤ちゃんのころからちゃんと自分というものを持っていて、自分の感情を持っています。

「自分がこうしたい」という欲求を表現できるようになるのがこの時期です。ただし、子供の世界はまだまだせまいですし、子供の持っている知識も大人と比べてずいぶん少ないですから、大人から見ると些細なことや、おかしなことで自己主張をしている時もあります。

そのときに、大人が頭からとりあわなかったり、「何ばかなことを言っているの」とたしなめたりすると、子供はますます意地になって、ダダをこねるのがとまらなくなったりします。大人と子供の会話がボタンの掛け違いのようにかみあわなくなります。かみ合わなくなった後の部分だけとって考えると、とんでもないやんちゃを言っているように見えるのですが、最初には必ず、「これが見たかった」とか、「ここに行ってみたかった」とか子供なりの欲求があるのです。

 ビデオを1本のつもりだったのに、他のも見たくなったなんて、大人でも良くあることです。三角ポールだって、子供から見たら、触ってみたくなる物です。もしかしたら、保育園で似たようなものがあったのかもしれません。まず、子供の気持ちを考えて、お話を聞いてあげてください。そして、優しく言い聞かせてあげてください。

お風呂場で服を脱ぐのだって、この年齢は何でも競争にして遊びにしてしまう時期です。お母さんも「じゃ、もう1回着てきょうそうしようか」とか「ジャンケンで決めようか」とか遊びに付き合ってあげればいいのです。

自己主張や競争ができるようになったのは大きくなった証拠だと喜んであげてください。車で危ないときも手を引っ張らずに抱きかかえてあげればよかったと思います。もし、とっさに手を引っ張ってしまって痛がったら、痛かったことにはちゃんと「痛かったの。ごめんね。」と言ってあげればいいのです。

優しく言い聞かせていたら、しつけにならないといわれる方もいますが、そうでしょうか。さっきも言ったように子供の世界は狭く、知識も少ないです。 少しずつ、ゆっくりと社会のルールを覚えていけばよいのです。そのために大人が守っているのです。大人が見守りながら、いずれ自立できるように手助けするのです。

時には何回も言っても、同じ過ちをすることだってあります。でも決して怒らずに根気よく教えてあげてください。大人だってそうでしょう。初めての仕事で何回も注意されても覚えられなかったり、うまくできなかったりすることがあります。そんな時、「これは前に言ったことだ。」と怒られたらどんな気分ですか。

たたいたりの暴力はもちろんですが、言葉の暴力も、子供を成長させる手段にはなりません。子供には怒られることの恐怖心ばかり残って、本当に覚えないといけないことは身につかないのです。今、その場で子供が従っても、本当に身についたことにはならないのです。

しょっちゅう怒られている子供は、怒られるのに慣れて、さらに激しく怒らないと聞かなくなってきます。そうなると、怒っているほうも感情的になってしまいます。最初に大人が冷静に、子供を受け止めていたら、エスカレートしなくてもすむことも多いのです。

そうはいっても、大人にゆとりがないときはついつい、きつく子供に接してしまうこともありますよね。 でも、途中で気がつけば、とにかく自分をエスカレートさせずに、がまんしてください。

かんしゃくをおこしてしまった子供は、とにかくじっと抱きしめてあげてください。かならずいつかは収まります。息子さんの様子は4歳児としてとても普通で、お話のエピソードもよくあることです。お母さんも決していらいらせずに、子供さんをよく眺めてください。息子さんのかわいいところ、良いところがいっぱい見えてくると思います。