1.指しゃぶり、タオルを離せない・・

指しゃぶりが止められない子どもたちを見ていると、多くは手持ちぶさたの時、不安感が強い時などによくしゃぶっている。面白い手遊びをしていたり、何かを手に持っている時はしていない。当たり前であるが。

起きている時の指しゃぶりに対しては、指しゃぶりをし始めたらすぐに、何気なく指を口から離すようにしてやることが大切。本人はしゃぶっていた指を口から離したことに気付いていない方が良い。このためには周りの大人は常に指しゃぶりを始めたらどうやって指を自然に口から離すようにするかの小道具を用意しておくことが必要である。じゃんけんでも良いし、指遊びでも、小さなオモチャでも、とにかく指しゃぶりを無意識のうちに中断する、これの繰り返しが効果的。

反対に、口頭で注意したり、叱ったり、怒ったりは役に立たないことが多い。また、しゃぶっている指を無理に口から引き抜いたり、叩いたりも役立たない。指に辛子を塗ったりも一時的で役立たないことが多い。かえって本人が執着してしまうことが多いようである。大きくなった子では小学校4年生、5年生でまだ止めていない子がいた。これは周りが焦って頑張って注意した結果であったと思う。

指しゃぶりは親指が多いが、全ての指が対象となる。指吸いも同様である。 また、赤ちゃんの時からずっと同じタオルや人形を手放せなくなっている子がいる。この子らに対する対応も似たようなもので、子どもたちが興味を示すことを一緒にしたり、手放すような魅力的なもの(別のタオル、別の人形、別のオモチャ、お菓子など)を渡したりして、手放せなくなっていたタオルや人形を無意識のうちに手放すようにし向けることである。

今までの経験では半年から一年くらい以内に、こういう行為をしなくなっている。ただこの間に、周りの誰かが、口頭で注意したり、叱ったり、怒ったりすると、またそこから半年くらい延びてしまう、周りの親切な人には事前にしばらく黙って見守ってやって欲しいとお願いしておくことが大事である。これを怠るといくら親が頑張っても水の泡となる。