5歳ひまわり組保育日誌バックナンバー

5歳ひまわり組2021年度8月の保育日誌

8月6日(金) 晴れ 萩原

オリンピックも終盤となり、子どもたちに感想や気付きを聞いてみる。柔道・競泳・体操・野球・ヨットなどの競技を見た児が多く、競技の様子やメダルの授与などの場面を、気持ちを高揚させながら話している。その中で「肌の色が茶色い人がメダルを獲ったんだよ」と話す児がいる。肌の色だけでなく、髪や瞳などそれぞれ違い、世界にはいろいろな人がいることを伝えると、さらに自分たちの気付きを伝えようとする。オリンピックが始まる前から、部屋に万国旗を飾ったり話をしたりしたことで、競技や国に興味をもち、5歳児なりに感じたり気付いたりしていることがわかる。子どもが興味や関心をもつタイミングを適切に捉え、クラス全体で共有していけるようにする。

 

8月12日(木) 曇り 萩原

暑さが和らぎ、久しぶりに戸外で身体を動かして遊ぶことができる。全員での氷鬼やかけっこでは、園庭中を思い切り走れることを喜び、友達と競い合ったり協力し合ったりしながらゲームを進めている。また、虫への興味が高まっており、セミやコガネムシを捕まえて観察している。熱中症対策の為、戸外で遊ぶことを控えていたが、今日は園庭でそれぞれ好きな遊びをする。今後、戸外遊びの機会が増えてくると思うが、これまで戸外での運動遊びを控えていた分、身体の動かし方や遊び方に十分注意し、ケガのないよう見守っていく。

 

8月18日(水) 晴れのち雨

日野祭りの装飾やお祭りごっこに使う商品作りをする。「全クラスを招待したいから、たくさんの商品を作ろう」制作への意欲が高まっている。チョコバナナの本体やフランクフルトを作るグループ、バナナにかけるチョコスプレーを細かく作るグループなど、自分に合ったものを探し友達と一緒に取り組んでいく。それぞれのグループの中でリーダー的な存在がうまれ、指示をだしたり教えたりまとめたりするようになる。それぞれの役割において、達成感や充実感を味わうことができているので、集団の中での個の役割ややりがいを大切にしていきたい。

 

8月25日(水) 晴れ

日野祭りまで2週間となったことを伝えると、「どんなことをするのか」と昨年の活動を思い出しながらワクワクとした表情で話している。お祭りのコーナー担当の話し合いでは、年長児としての仕事・役割ということで、期待と意欲を持っている。それぞれのコーナーで「どんな仕事があるのか」「小さい子にどんな声かけをするのか」を考えた上で、自分のしたいコーナーを選択する。人数の偏りはあったものの、子どもたち同士で話し合ったり誘ったりすることで決まる。子どもたちがどう考え、どんな関わりをもち、どんな行動をするのか期待する。また、太鼓のリズム打ちでは、初めのうちは聞いて再現することが難しい児が多かったが、徐々にリズムを捉えられるようになる。また、盆踊りの曲に合わせて自由に打つと、所々で皆のリズムが合うことがあり、「皆の音が合う心地良さ」を感じることができる。友達と合わせて表現する楽しさを味わえるよう、経験を積んでいく。…

5歳ひまわり組2021年度7月の保育日誌

7月6日(火) 曇り  萩原

先日ジャガイモ掘りをした日野中央高等特別支援学校に、手作りのカードをもってお礼にうかがう。友達と一緒に芋ほりの楽しさを振り返ったり、どんな料理にして食べたかを伝えたりしている。梅雨で戸外にでられず、芋ほりからだいぶ時間が経ってしまったものの、その時の様子はしっかりと覚えており、また自分で収穫したものをおいしく食べられた喜びも合わさり、心をこめて感謝の気持ちを伝えることができる。コロナの関係で園外の方との繋がりが持ちにくい状況ではあるが、地域で育てる子どもとして、できる関わりはもちたいと思う。

 

7月9日(金) 曇り時々雨  萩原

身近なものを使ってゲーム遊びで、まずは新聞紙を使ってゲームをする。新聞紙を手にすると絵や写真を見て、そこから情報を得ようとしている。そこで、文字探しゲームから始め、ジャンケン島取りゲーム、島渡りゲームと遊びを展開させていく。最近、友達との手紙のやりとりをしたり、自分で本を読んだりする姿が増え、文字への興味の高まりが感じられる。遊びのなかで楽しみながら文字への興味を高めていけるよう工夫していく。

また、大縄やゴム紐を使ったゲームでは、縄やゴム紐に対して身体がぶつからないように、跳んだりくぐったりする。『どのように体を動かすべきか』を見て考え、判断し、巧みに身体を動かしていくことができる。「自分の身体の認識」「身体の動かし方」を感じることができる遊びを積極的に取り入れ、身体作りに活かしていきたい。

 

7月20日(火) 晴れ 萩原

今週始まるオリンピックについての話をする。保育室に万国旗を飾っておくと、『世界の国だ!!』と喜んで見ている。オリンピックでは世界中から人が集まりスポーツで競争することを知らせると、『世界のみんなの運動会ってことだね』と徐々に興味をもち始める。そして、地球儀や世界地図を見ると、知っていることを口々に話し始める。これからテレビなどでオリンピックの内容が報道されるようになると、興味・関心が高まっていくことと思う。世界にはさまざまな国があり、さまざまな人がいるということを知る機会になると考えられる。そこから、子どもたちが感じることや気づきを、活動や遊びに繋げ、皆で共有していけるようにしたい。

 

7月29日(水) 晴れ  萩原

水遊びでは、ビニールプールに水を張っていくと冷たさや感触を楽しみ、徐々に友達と水を掛け合ったりして遊びがダイナミックになっていく。魚の玩具を使った遊びでは、これまでにも経験のある魚すくいから始まり、樋を多数繋げて魚を流す遊びへと変化していく。初めのうちは大量に水を流すことで玩具を押し流していたが、思うように流れないことで、樋の組み方を変えたり、角度をつけたりと友達と相談しながら試行錯誤をしている。さまざまな玩具や道具を手にし、「どう遊ぼうか」「この道具をどう使おうか」と友達同士で話し合い、遊びを展開していく。ひらめきのきっかけを提示し、そこから子どもたち自身で試行錯誤しながら遊びを深めていけるよう、場面に応じた援助を行っていく。…

5歳ひまわり組2021年度6月の保育日誌

6月3日(木) 晴れ  萩原

あさがお組と一緒に洋光台南公園へ散歩に出掛ける。真夏を感じさせるような強い日差しと、日陰に入った時の涼しさを感じ「本当に夏がきたね」と話している。公園では、あさがお組と一緒のかけっこや鬼ごっこ、大型遊具などで遊ぶ。ジャングルジムでは登れるように声を掛け合ったり、高い場所から見える景色や達成感を共有し一緒に喜んだりしている。日差しが強く温度も上がってきていて、熱中症予防を考慮すると、散歩に出られる機会も少なくなってきてしまうと思う。天候や気温を確認していき、週の活動を臨機応変に考えていけるようにする。また、ネイチャーゲームなど、異年齢児とも一緒に自然に関わっていけるゲームも取り入れ、遊びに満足感と好奇心が満たされるよう、活動を考えていく。

 

6月10日(木) 晴れ  萩原

昨日の歯科健診について聞くと「虫歯はなかった」「よく磨けてますねって言われた」と安心している児が多い。今日は歯科医院から借りた紙芝居を見てから、虫歯予防をテーマにした絵をクレヨン画で描く。歯の本数を意識する児、鏡で口の中を観察して描く児と、それぞれのイメージで描き進めていく。仕上げに画用紙を切り貼りして歯ブラシを作る。出来上がりに満足し、友達と見せ合っている。歯の健康の為に必要な習慣・約束を確認すると「甘いものを食べない」「バランスよく食事をする」「食べたらすぐに歯を磨く」などが挙がる。コロナウィルス感染予防の為、食後の歯磨きはしていない分、丁寧なうがいが意識づくよう見守っていく。

 

6月18日(金) 晴れ 萩原

芋ほりに期待をもち、「いい天気になってよかったね」「どんなおいもかな」と友達同士で楽しそうに話している。畑までの道のりでも、4歳児との会話が弾んでいる。畑では、茎が根本付近まで刈り取られており、それぞれじゃがいもが土から顔を出している状態で、喜んで取り組み始める。ビー玉大のものから10㎝を超える大きなサイズのものまであり、一つ一つ手に取り、大きさや形を確認し、収穫を喜んでいる。現場では、高校生によるクイズで、ジャガイモの花を見ることができる。準備として茎が刈り取られているのは、収穫しやすいとは思うが、年長児なので葉から茎、根っこまでの成り立ちを観察できると興味がさらに深まると思うので、4歳児は茎を除去しておき、5歳児はそのままの姿を観察してから収穫するなど、活動に差をつけてもよいかと思う。今回のジャガイモと秋のサツマイモでの比較も楽しみたい。

 

6月21日(月) 曇り  萩原

幼児3クラスでの泥んこ遊びに参加する。前回は日差しが強く、気温が高かった為、全身で水を浴びたり泥の感触を楽しんだりすることが遊びのメインだったが、今日は試す・作るといった遊びを友達と一緒に進めていく姿が増える。樋を鉄棒に立てかけ、水や玩具を流して遊んだり、泥や砂を使ってダムのようなものを作ったりしている。どちらも、少人数で遊んでいたものが徐々に人数が増え、意見を出し合ったり協力・役割分担をしたりして遊びが広がっている。次回は、水を流すだけでなく樋の角度による水の流れの速さや動きの変化などにも気付けるよう、関わってみたい。また、前回、泥遊びに消極的だった児も、泥の山作りからダム(プール)や川作りと遊びが発展させていく。さらに遊びが深められるような道具を準備していく。…

5歳ひまわり組2021年度5月の保育日誌

5月7日(金) 曇り  萩原

散歩に出掛ける前に、「公園にはたくさんの鯉のぼりが飾られている」ことを伝えると、その光景をそれぞれに想像し、期待を膨らませている。広場全体が見渡せる場所に着くと、大きな鯉のぼりがたくさん飾られている様子に感嘆の声をあげる。どうにかして鯉のぼりを捕まえようと大きくジャンプしたり、広場中を夢中になって走り回ったり、地面に鯉のぼりの絵を描いたりして、その喜びをそれぞれの方法で表現している。中には友達と手分けをして鯉のぼりの数を数えようとする児もいる。ひとつのものから、さまざまな興味・活動へ繋げていけるよう援助の仕方を考える。

 

5月14日(金) 晴れ 萩原

先日下見をしたロイヤルホームセンターに、カボチャの苗とトウモロコシの種を買いに行く。苗をいくつ購入するか、トウモロコシはどの種類にするかを実際に見て話しあって決める。苗を選ぶ際には多数並んでいる中から、葉が大きく青々としていて、茎がしっかりしているものを選んでいる。帰りには、購入したものを分担して持ち帰る。まだ数字や数などへの興味が薄いので、今回は『買い物』の楽しみを味わえるようにした。今後、数やお金への関心が高まった時には、お金を使って子どもたち自身で実際にやりとりができるようにしたい。その為に、身近な社会に関わる経験を増やしていくとともに数や数字などへの興味を高められるよう遊びや活動を工夫していく。

 

5月21日(金) 雨 萩原

予定していた幼児クラスの仲良し散歩が雨の為、中止になる。幼児3クラスを開放し、3歳児室→楽器遊び、4歳児室→運動遊び、5歳児室→工作遊びのコーナーをつくる。5歳児は初めに楽器遊びを楽しんだ後、運動遊びを経て工作遊びに取り組む児が多い。ラップ芯や空き箱を組み合わせた個人の工作を楽しむ児がいれば、4歳児も交えて大きな段ボールを使って大きな作品を作る児もいる。工作のコーナーでは、5歳児の作品をみて3・4歳児が興味をもち、真似て作ってみようとする。お互いを認め合うよい機会となったと思う。散歩にでられなかったことは残念だが、3・4・5歳児それぞれが好きな遊びにじっくりと取り組むことができ、その中で少しずつ異年齢間での関わりももつことができ良かったと思う。担任間で連携し、今日のような活動を継続していくことで、遊びや関わりをさらに深めていきたい。

 

5月27日(木) 雨 萩原

季節の制作で、アジサイとカタツムリを折り紙で作る。線や角を合わせることを意識するよう声かけすると、一工程ずつ友達同士で確認し合いながら、丁寧に進めていく。折り紙では、上下左右対称に作ろうとする児が多く、説明を聞く前に進めようとするので、落ち着いて説明(折り方)を聞けるよう進め方を工夫する。雨を表現するスパッタリングでは、初めて経験する技法であり、どういうふうに道具を使ったら良いのかを試してみている。今後も、さまざまな技法に取り組むことがでるよう、保育者自身もしっかりと学んでおく。…

5歳ひまわり組2021年度4月の保育日誌

4月1日(木)  晴 萩原

登園すると「今日からひまわり組だね」と友達同士で話し、喜んでいる。クラス内で『進級を祝う会』をし、

一人ずつ進級メダルを受け取ると、嬉しそうな恥ずかしそうな表情を見せる。順に『ひまわり組でしてみたいこと・頑張りたいこと』を発表していくと、ほとんどの児が「小さい子のお世話を頑張る」と、年長児であることを意識した言葉が多く発表される。これまで、年上児にしてもらって嬉しかったことや、年上児がしていたことを見ていたことで、年下児の世話の具体的な場面を挙げて話す児もいる。今年度もコロナウィルスの感染予防の為、他クラスとの活動をもつことは難しいと思うが、関わりをもつことで年長児としての自信がもてるよう、担任間で連携していく。

 

4月7日(水)  晴 萩原

年長児の初仕事で、園舎横の畑の草むしりをする。畑を前にして「草がいっぱいだね」と驚いたり友達と一緒にがんばろうと声を掛け合ったりしている。根っこまで抜くことを伝えると、たんぽぽ類の根っこの強さに苦戦しながらも、友達と協力しながら抜いている。時には根が太く生長しているものあり、大根?サツマイモ?と推察する姿もある。高く伸びた菜の花をトンネルや迷路に例えて通ることや幼虫やトカゲの観察を楽しみながら、30分程草むしりに取り組む。『ひまわり組の仕事・役目』と伝えると、進級の嬉しさも相まって様々な活動に意欲的に取り組もうとする。実際に畑を見て雑草の多さに驚き、どう手を付けてよいか戸惑う児もいたが、協力したり役割分担したりしながら進めていこうとする。年間を通してさまざまな畑仕事に取り組み、栽培の楽しさや大変さなど、食育に繋げていく。

 

4月21日(水)  晴 萩原

鯉のぼりの制作で、スクラッチ(ひっかき絵)に取り組む。画用紙に定規を使って線を引き、カラフルに塗り分けていく。定規は見たことはあるものの使用したことがない児がほとんどで、使い方を知り楽しんで線を引いている。カラフルに塗りつぶした後に、黒一色で塗りつぶすことに、大変さを感じている児もいるが、竹串で引っ掻くと表れるカラフルな絵や模様に「花火みたいだね」「虹みたい」と例えて喜んでいる。スクラッチでは、引っ掻くことで絵が出てくることに驚きや楽しさを十分に感じることができている。反面、驚きや楽しさによる気持ちの昂りが大きく、引っ掻き方が粗く殴り書きのようになることも多かった。さまざまな制作遊びに取り組む中で、イメージを膨らませたり見通しをもって表現したりできるように、活動の進め方を工夫する。また、のびのびと表現して『個の主張』がなされるよう援助していく。

 

4月30日(金)  晴 萩原

あさがお組と一緒に、栽培する夏野菜の下見の為にロイヤルホームセンターに行く。片道30分以上の道のりだが、普段の散歩とは違い『買い物の為の散歩』ということで期待をもち、意欲的に歩いている。たくさんの苗を一つずつ見て、どんな種類の野菜があるのかを知り、同じ野菜でもさまざまな品種があることに驚いている。スーパーでは、一年中さまざまな野菜が扱われ、便利な反面、季節感や旬を感じにくくなっている。(先週栽培する夏野菜についてクラスで話をした時には、季節を問わずさまざまな野菜が挙げられた。)今日、実際に季節にあった苗を見て知ることができたことは、子どもたちにとっても分かりやすく、よかったと思う。また、苗を自分たちで買いに行きたいとも話しているので、自分で選び、お金のやりとりをし、大切に育てていけるよう子ども主体で進めていく。…

5歳ひまわり組2021年度3月の保育日誌

3月4日(木) 晴れ 萩原

さくら組と一緒に港南台中央公園へ散歩にでかける。行先を伝えると前回の竹林での楽しさを思いだし喜んで準備を始める。長距離ということもあり、往復で3歳児の手を引くことに大変さを感じている児もいたが、歩くスピードや手の組みかえなど、気遣って声掛けをすることができていた。公園では竹林を使用している子どもがおらず、思う存分動くことができる。前回は斜面を怖がっていた児は、ゆっくりながらも、自分の力で登り降りができ、喜んでいる。帰園後、1日の発表の場で「竹林の上り下りをがんばった」と自信を持って話し、皆の拍手をうけ喜びを膨らませている。港南台中央公園の竹林と円海山の散歩が、現在の児の体力にちょうど良く感じる。また、子ども達自身も自然ならではの楽しさを存分に味わうことができ、喜んでいる。卒園まで残り少ないが、子どもたちの好奇心を膨らませ、体力的にも相応しい場所を選び、でかけたいと思う。

 

3月9日(火) 曇り 萩原

先日話し合いをした「お別れの言葉」の続きを考える。調理担当職員、保育者、両親との関わりから考えていく。「毎日おいしい給食、おやつを作ってくれたから身体が大きく丈夫になった」「先生たちがいろいろなことを教えてくれた」「お父さん、お母さんがお仕事をがんばってくれるから毎日ごはんを食べられる」と、これまでしてもらったことやその「おかげ」で成長している自分があることを理解し、感謝の気持ちを抱いている。今年度は年長児としての意識が高まり、「自分以外の人」を想い、行動する姿が増えている。様々な活動の中で、自己を発揮し、それが自分の力だけでなく、周囲の人の見守りや援助、応援があったからこそと気付いている。5歳児なりに人を想う気持ちを大切にし、子どもたちが抱いた感謝の気持ちを「卒園を祝う会」までつなげていく。

 

3月17日(木) 晴れ 萩原

1回目の「卒園を祝う会」のリハーサルをする。これまでクラス内で行なってきたごっことは異なり、赤ジュータンや、音響を本番と同じように使ったり、3歳児が見学に入ったりすることで、程良く緊張感をもって参加している。3曲のうたは、部分的に歌詞があやふやになることもあったが、自信をもってうたえるようになってきている。本番と同じように環境を設定することで、嬉しさ、喜び、気持ちの高まりとともに、緊張ももっている。子どもが見学で入る雰囲気と、多勢の大人が入るのではさらに緊張の度合いが異なるとは思うが、「見られる」ことに慣れ、それぞれが個の発揮ができるようにしておく。また、お別れの言葉も、自信をもって堂々と言えるよう経験を積んでいく。

 

3月22日(月) 曇り 萩原

先日から土台となる桧板にアクリル絵の具を塗っている。「看板にどう描けば大切な畑だと伝わるか」と考える時間をもつ。「大切な畑」「おいしいものができる畑」「命の畑」などのワードがあげられるが、「日野保育園みんなの畑」に決まる。それぞれが書きたい文字を決め、一文字ずつ筆で描く。また、「絵を入れたほうが小さい子にも分かりやすい」という意見があり、好きな野菜を一つずつ描く。味のある作品に、皆喜んでいる。今年度はさつまいもの植えつけから、雑草抜き、虫(バッタ)の駆除、2歳児の収穫の手伝いと、畑での活動を多く設けた。その中で、栽培の大変さや生長の喜び、栽培物を大切さに扱う気持ちが育った。それにより、畑の名前を決める時にも、大切さを表すような言葉がたくさん挙げられたのだと思う。子どもたちらしさを大切に、次年度、またその次と大切にしてもらえるような看板を作りたいと思う。…

5歳ひまわり組2020年度2月の保育日誌

2月1日(月) 晴れ 萩原

幼児クラスの豆まき集会に参加する。5歳児室で節分の由来の紙芝居を見て歌をうたった後、園庭での豆まきに向かう。「これはひまわり組のお仕事だよね」と、鬼のパンツを履き、お面をつけて嬉しそうに『驚かせる準備』をする。太鼓の音に合わせ勢いよく3,4歳児の前に出るも、照れたり、恥ずかしそうだったりする児もいる。ダンスを踊った後から、数名が「そろそろ鬼が来る」と、不安そうな表情を浮かべる。鬼の登場で恐怖心が大きくなり、泣いたり隠れたりする児もいたが、他児は鬼に向かっていく。改めて、保育園で日本の伝統行事や年中行事に参加し、由来を知る大切さを感じた。これから2か月だが、一つ一つの活動、行事を大切にしていきたいと思う。

 

2月10日(水) 晴れ 萩原

「長距離を歩く散歩」で子どもたちがくじら公園を選ぶ。途中の自治会掲示板で、プレイパークが開催される旨の張り紙があり、友達同士で「何をして遊ぼうか」と話し合い、期待を大きく膨らませながら早いペースで歩く。公園では、皆で竹林に入る。竹の滑り台や手すり付きの階段など整備されており、見通しもよく、遊びやすくなっている。斜面の昇り降りや竹の滑り台など、葉や土にまみれながら自然の中で思い切って身体を動かす楽しさを味わっている。公園までの往復の道のりは早めのペースで歩いてみる。歩きながらも会話を楽しむ余裕はあるが、車道側に寄ってしまう事が度々あった。就学に向けて、歩く時のマナーや注意点をしっかりと知らせていきたい。公園では他園の年下児に注意しながら遊ぶ。斜面を転がったり、滑ったり、バランスをとって歩いたりしながらダイナミックに遊べた。自然の中にいる自分を感じながら、のびのびと遊べるよう、散歩先を考えていきたい。

 

2月15日(月) 雨 萩原

順に文集作りをしていく一年間をふりかえっての思い出を描くが、じっくりと思いだそうとする児がいれば、最近の取り組みで楽しかった場面を描く児もいる。普段の自画像では色鉛筆を使っているので、黒一色で表現することに難しさを感じている。友達のアドバイスを受けながら描きすすめていく。名前や好きな給食、将来の夢は、ひらがなで書く。50音表で文字や書き順を確認しながら丁寧に書こうとする。書き上げると満足そうな表情を見せる。雛人形の準備では、障子紙を小さくちぎる。画用紙やコピー用紙と固さが違うことにまず気が付く。そこからじっくりと観察し、「線(繊維)が多いせいだ」と気付いたり、「紙は元々木からできているからだ」と友達に伝えたりする児がいる。途中で「紙を濡らしたら柔らかくなってちぎりやすいのではないか」と気付いた児がいて試してみる。障子紙の強さの特性もあり、ちぎりにくかったが、そこからの気付きや、ひらめきがもてたのは良かったと思う。

 

2月25日(木) 晴れ 萩原

冬野菜の種を購入した時に一緒に買った『ブロッコリースプラウト』の種の水栽培を始める。袋に書かれた栽培方法を読んで伝えると、これまでの栽培物との違いに気付く。土や日光を必要としないことでは、「実は水にも栄養があるのではないか」「種の中に栄養があるのではないか」と、考えている。水を張った容器にまいてから数分後に、種の様子を観察する児もいる。30分程で、種の外皮が破けるとその生長の速さに驚いている。これまでさまざまな野菜を栽培しているが、今回のような水栽培は初めてで、新たな発見、気付きもできた。中には「生きているんだね」と、命を感じる児もいた。収穫を目標にすることももちろんだが、それまでの過程も大切にしていきたい。…

5歳ひまわり組2020年度1月の保育日誌

1月5日(火) 曇り 萩原

年末年始の休み中のできごと「楽しかったこと、嬉しかったこと」を皆の前で発表する。タコあげをしたことや、自転車の補助輪を取って練習したこと、普段とは違う場所に買い物に行ったことなど、それぞれの思い出を話すことができる。その後の絵馬づくりでは、その思い出からつながり「補助輪を取った自転車で乗れるようになりたい」というものから「学校の勉強をがんばりたい」など、就学してからを見通しての願いもあった。50音表で確認しながら丁寧に書いている。休み中のできごとの発表では、皆の前に立つ緊張から単語のつなぎ合わせになる児もいたが、「誰と、どこで、何を」を意識して話すようにすることで、文章として成り立っていく。全体の前での発表の機会を増やすと同時に「聞く」姿勢をもてるようにしていきたい。

 

1月6日(水) 曇り 萩原

散歩にでかける前に「冬を探そう」と話をする。子どもたちにとっては住宅や商店の正月飾りの方に目が向きやすく、正月探しに変更し、発見を楽しむ。しめ飾りに鶴や絵馬が飾りつけられていたり、クリニック前には門松が飾られており、傍にいってじっくりと観察したりする。公園は他園の児が多くいたので、上の広場で鬼ごっこやかけっこをして遊ぶ。皆、正月飾りを家の玄関や車に飾ることは知っていたが、飾るいわれや付属しているものの意味、名前は知らなかった。話をしていくと、数名は「どこかで聞いたことがある気がする」と、思い出す。情報が溢れる現代においても、伝統文化について知る、触れることが少ないように感じる。子どもたちに正しい情報を提供する為にも保育者自身も、しっかりした知識を幅広くもっていなければならないと改めて感じた。

 

1月20日(水) 晴れ 萩原

園庭遊びでは、羽根つきやすもうごっこをして遊ぶ。どちらも、友達と競い合い、遊びをすすめていく。友達と遊びたい、勝負したいという気持ちはあるものの、負けた時の気持ちの沈み方が大きい児も、悔しさをそのままにせず、壁や柱にぶつかるけいこをし、勝つと喜ぶ。その姿を見て、負けた児が同じように、壁を押したりして「強くなりたい」「勝ちたい」という気持ちを表している。皆で遊ぶ中で、友達の良いところを見つけ、お互いに認め合うことで、仲間意識を強めていけるようにする。

 

1月22日(水) 雨 萩原

節分の鬼のお面と豆入れを作る。豆入れでは、角香箱に鬼の顔を作る。スペースが小さい為、鬼の顔のパーツもサイズが小さいものとなるが、細かく作ろうとする。鬼のお面作りでは、昨日までに出来上がった土台にパーツをつけていく。毛糸、綿、アルミホイル、キャップなど様々な素材の中から選択したり、自分のイメージを保育者に伝え、素材の追加を申し出たりしている。素材を手にするものの、どうしたら良いかが分からず、保育者の援助を求める児もいる。これまでの制作の経験もあり、また、角、キバなど特徴が強くある為、鬼はイメージ→表現はしやすいようだ。しかし、毛糸や綿では素材として魅力を感じているものの、扱いづらさも感じている。失敗からの気付き、工夫を大切にしつつ、場面に応じた、必要なだけの援助をすることで「表現」の達成感が味わえるようにする。

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5歳ひまわり組2020年度12月の保育日誌

12月2日(水) 曇りのち雨 萩原

新聞紙を1人1枚ずつ渡すと、全体を眺め文字を拾ったり、写真から情報を得たりしている。そこでまず、文字探しのゲームをしてみる。大きな文字の見出しの中から探したり、小さな文字を複数探したりしている。次に新聞を使ってのジャンケンゲームをする。ジャンケンで負けた方が新聞紙を1/2に折っていくのだが、新聞紙が小さくなっていくにつれて、ドキドキ感が高まっている。スペースマットを用いた簡単なムーブメントでは、色の認識、空間の認識を軸として、ルールを設定し遊びをすすめる。今は各家庭で新聞をとっていない方が多く、子どもたちにとって「新聞を見る」ということが、新鮮だったようだ。ニュースなどで得ている情報と合わせ「トランプ大統領がいるよ」などと喜んでいる。その中での文字探しは、現在文字への興味関心が高まっているところで、十分に楽しめたようだった。ルールを変化させていきながら取り組み興味を深めていきたい。また、スペースマットを使ったゲームでは、気持ちの高ぶりからか空間の認識が難しい児がいた。様々な遊びにも通じる部分なので、繰り返し取り組んでいきたい。

 

12月10日(木) 晴れ 萩原

3歳児と劇や合奏の見せ合いをする。昨日は「お客さんに見てもらえるんだね」と喜んでいた児も、実際に幕が開いてたくさんの児が並んで見ているのを目前にすると、緊張が高まっている。歌では、1番から2番をとばして3番にいったり、劇ではセリフを話す声が小さかったりしている。3歳児の演目を見る側になると、オペレッタの音楽を一緒に口ずさんだり、合わせて踊ったりし、「上手だったね」「おもしろかったからもう1回見たい」などほめている。これまでクラス内で劇を楽しんできて「見られる」ことは初めてだった。普段はのびのびと表現することができている児や、もともと緊張しやすい児…いろいろな場面で緊張の様子が見られた。普段とは違う場や、見られることに早めに慣れていき、存分に自己を表現できるように援助していく。また、道具作りをしていくことで、さらに気持ちが高まり、同時にイメージの共有がしやすくなってきている。子どもたちの発想やイメージをたっぷり活かして制作をすすめていく。

 

12月18日(金) 晴れ 萩原

先日皆で買い物をした、にんじんの種まきをする。「どんな種か?」を考えると、大根の種を思いだし、比較しながら「小さい」「丸い」と予想する。子どもたちが予想したものとは形状が違い、興味が強く沸いた様子。「毛が生えているように見える」「虫に似ている」などの視覚的なものから、匂いをかいでみる児もいる。これまでの栽培の経験から、大変さを予想する児もいる。収穫、試食までつながるよう丁寧に育てていくとともに、経過での子どもたちの気付きなども、大切にしていく。

劇の準備で、お城の背景の色塗りをする。皆が「お休みの児が来たらお城の中の色塗りをする」との意見があり、外観の背景のみ色塗りすることになる。絵本の挿絵を参考にしながら、皆で色を決め、色毎に数名ずつ担当し、すすめていく。下絵の線を意識しながら丁寧に塗ることができていた。できあがると喜び、早速自分の台詞を「自主練習」してみる児もいる。劇の完成に合わせ道具を作りあげていき、達成感を十分に味わえるようにする。

 

12月24日(木) 曇り 萩原

今日は15人揃ってのお楽しみ会ごっこができる。「やっと皆でできるね」と喜ぶ声があげる。合唱、合奏では途中に不安定な部分があるものの、大きな声でうたい、楽器を打つことができていた。劇では初めての参加となる児を同じ役の児が、フォローやリードをしながらすすめる。緊張の様子もあったが、自信をもって表現することができていた。ようやく15名全員が揃って取り組むことができ、保育者も安堵する。欠席が続いていた児をフォローする姿に、成長を感じる。緊張の中でもそれぞれが自己を表現することができ、子ども自身が喜びを感じている様子が分かる。今回仲間意識が強まり、皆で作り上げていった経験を、就学に向けての大切な3カ月につなげていく。…

5歳ひまわり組2020年度11月の保育日誌

11月4日(火) 晴れ 萩原

運動会ごっこの絵を描く。今回は絵の具と四つ切サイズの大きな画用紙を使うことを知らせると、皆喜び「どんなふうに描くか」を自分で考えたり、友達と話し合ったりする。エイサーや障害物競争の跳び箱など、勢いのある場面をそのままに大きく描こうとする。「どう描きすすめていいか」考え込む児も、描いていくうちに場面を思い出し、多色を使ってどんどん描き足し、自分のイメージを表現することができる。絵の具で描いたこともあり、大きくのびのびと描くことができる。中には描きだしの勢いで画面の1/2程の顔を描き、「それ以外のものを限られたスペースにどう描くのか」と思われる児もいたが、それぞれが工夫をこらし、描きたいものを画面にぎゅっと詰め込んで描くことができている。描きあげた時の喜び、達成感も大きく、保育士や友達に見せ、思いを伝えている。絵の具の楽しさを味わうことができたので、また、さらに大きな紙を使って描いてみたい。

 

11月16日(月) 晴れ 萩原

大型紙芝居(がんばれ、はみがきハーマン)を使っての歯磨き指導を受ける。事前に話をした時には「しっかりはみがきできている」と話していた児も、紙芝居を見ていると自身の歯や歯磨きに不安を感じたのか口をもごもごとさせて舌で歯をなぞっている児が数名いる。食後、遊びが気になって歯磨きが雑になってしまうことが多々あるので、18日の健診、赤染と併せて、歯や歯磨きの大切さを知るとともに健康な歯でいる為の習慣、食事をしっかり考えていく。先週、これから栽培する冬野菜を購入するにあたって必要な物を考え、今日ケーヨーⅮ2まで買い物に出ることになる。店では同じ25ℓの培養土での価格の違いを知り、比べて安いものを選択する。また、自分達の買い物だけでなく、園長から頼まれた「おつかい」もあったことで、使命感のようなものを感じているようだ。数種類ある栄養剤の中から、一生懸命に目的にあったものを選んでいる。大根、ブロッコリーの苗は無かったが「自分達で買い物に行った方がいい」という意見もあり、改めて他の店へ買い物に行くことを決める。買い物を通して様々なことを考え、経験できていると感じる。(土の運搬には子どもの意見でベビーカーを使用する)

 

11月20日(金) 晴れ 萩原

月曜日の「勤労感謝の日」について知らせ、身近な「働く人」について考える。父母、保育園の職員の他、昨日ホームセンターで会った店員を思い浮かべる。次に「では、働くとは・働かなかったら」と順を追って考えていくと、働くことの大切さを知る。中には家庭で「靴を揃える手伝いで小遣いをもらっている」ことで、働くことと結びつけて考える児もいる。そこから、調理職員に感謝の手紙を書く。思い思いのメッセージを、50音表で文字を確認しながら丁寧に書いていた。感謝の気持ちを伝えて「ありがとう」の言葉を受けて子どもたち自身、嬉しい、満足の表情を見せる。社会の中の一人ということを認識でき、感謝の気持ちを伝えられる良い機会になったと思う。

 

11月25日(水) 雨 萩原

先週より少しずつ毛糸を使ってリリアン編みをしている。編み物という物珍しさもあり、皆興味をもっている。編まれた筒状のものが少しずつ伸びていくと「自分が頑張っている成果がでている」ことが分かり、喜び、友達と長さ比べなどをしている。また、「何日かかってどれぐらいの長さを編んでいるか」→「一日あたりに編める長さ」を意識する児もいる。リースの土台ができ上がった児はフェルトを使ってサンタクロースを作る。プラスチック針+毛糸で縫う工程も「こんなこともできるんだ」と喜ぶ。今回は指先が器用でない児も単調な動きで作ることができ、成果が分かりやすいことで意欲的に取り組んでいる。なかには「あと何cm編めばいいの?」と具体的な長さを気にする児もいる。目標、達成度が分かりやすくなるよう援助していこうと思う。…