「なんで言うことが分からないの!」と金切り声(?)。
そっちを向くと、10mあまり離れたところで、
お母さんが4歳くらいの男の子に向かって怒鳴っているのであった。
男の子は今にも泣き出しそうな顔をして黙ってお母さんを見つめていた。
通りすがりですべての事情が分かっているわけではないが、
お母さんは大声で威圧して男の子に命令に従わせたいと思っていたことは推察できるだろう。
かなりたくさんの人たちが行き来している中での出来事であるが、
お母さんには周囲は気にならないようであった。
最近このような光景は少し減ったように思っていたがそうでもないようだ。
同じ日に、今度は電車の中で1歳半くらいの男の子をベビーカーに乗せた夫婦が斜め前方の席に。
男の子は黙ってニコニコして機嫌も良いようであった。
お母さんが、小さな玩具を取り出して目の前に持って行って、
「これ欲しいか?」と聞いたようであった。
お母さんが男の子に電車の中で語りかけるのは男の子にとっては嬉しいことだろうと思う。
男の子はまだ言葉では返事が出来ず、頭を振っていらないという返事をした。
するとお母さんは「じゃ、これは00ちゃんにあげるから」
というようなことを言って玩具を片づけてしまった。
ここまでは、まあ普通のことと思っていた。
ところが、その後、お母さんの語りかける言葉に男の子が頭を振ると、
お母さんは「じゃ、00してなさいよ!」と
男の子の意志を否定する一方になってしまった。
そして、降りる駅に近づいたとき、
もうすぐ「00だから降りようか」にも男の子が頭を振ったら、
「じゃ、置いていくからね」であった。
もう少し違った対応があっても良いのではないだろうか?
——————————————————————————–Kaname Tanimoto 14.01.13