子どもたちに選択肢を与えるという事は、自己決定を出来るようにしていくためには大切な事である。選択肢を与えていると思っているだけで、実は選択する事が出来ない状況も見受けられる。今日はブロックで遊ぼうか?と提示された時、この時点で選択する事は出来ないよと言われたと同じ事になっている。たくさんのブロックがあるからそこから選択してブロックを使った色々な遊びが選択できる、皆で協力してブロック遊びが出来る、今まで作った事のないものを作る事が出来る、いろいろな言い方は出来るであろうが、すべて大人の目線での発想である。子どもたちはブロック以外の遊びを選ぶ事は困難な状況に置かれてしまっているのだから。しかし、子どもたちから大きな不平は出ないだろう。子どもたちは我が儘で大人の言う事を素直に聞かない、なとどいうことも多いが、実際には度量は大きく、適当に大人に会わせて遊ぶであろう。不平が出ないから子どもたちは満足し、充実した遊びが出来ているなどと言うのは大人の見る目、感じる心がないからである。子どもたちには常に多種の選択肢を与える事が自分で考えて遊ぶ第一歩である。多種のみでなく多数も必要。少ない遊具では限られた発想しかできない。積み木を考えてみれば、2個の遊びと100個の遊びと1000個の遊びでは違いは明らかであろう。1人でなく協同しての遊びも出来るくらいの量も大切である。量が少ないと同じ遊びをしたい子がいれば取り合いのけんかの原因にもなるし、何人もで同じ遊びをする事も出ない。有り余るくらいの量がちょうど良いのである。余って困ってから考えれば良い事である。
——————————————————————————–Kaname Tanimoto 13.01.14