食事
完了食の子どもたちは、もどかしくなって手づかみ食べをすることもあったが、一生懸命にスプーンやフォークを使って食べようとしていた。「上手にすくえるね」「フォークを刺した方が取りやすいかな?」などと、意欲的な姿を褒めたり、アドバイスをしたりしていった。中には、一度に沢山口に詰め込んで、よく噛まずに飲み込んでしまう子もあったので、「沢山あるから、焦らなくていいよ」「モグモグ、モグモグってよく噛んでね」などと声をかけ、ゆっくりと味わって食べるよう促していった。
排泄
排泄したことがわかって股を抑えたり、「出た」と言ったりして教えてくれるようになった子がいた。「教えてくれてありがとう」「きれいにしようね」などと声をかけながら、気づいて伝えられたことを褒めたり、清潔になる喜びを感じられるようにしたりしていった。排尿間隔が空いてきて、トイレで排尿できるようになってきた子もいた。タイミングを見て誘い、成功体験を増やしていった。
健康
例年よりも気温が高く天候にも恵まれたため、外遊びをしっかりと楽しむことができた。体力がつき、生活リズムが乱れたり、体調を崩したりすることがほとんどなかった。また、上着を着る機会が増えたことで、自分で袖を通そうとしたり、ファスナーを下ろそうとしたりするなど、簡単な身の回りのことを進んでする姿が見られた。
睡眠
体調が良く、よく遊び、よく食べ、ぐっすりとまとまった時間眠る姿が見られた。一人一人の生活リズムが定まっていて、毎日同じ時間に入眠し、機嫌よく目覚めていた。中には、まだ眠り足りないとぐずる子もあったが、抱っこをすると落ち着いて、おやつに向かうことができた。
身体発達
運動公園を訪れると張り切って盛土によじ登り、お尻で滑り降りて楽しむ姿が見られた。くり返し遊ぶうちに自信とバランス感覚がつき、斜面に立てかけた板の上を高這いしたり、歩いたりしながら一人で登れるようになった。
砂遊びも様になり、上手にスコップを使って砂をすくったり、穴を掘ったりしている。お椀やカップを使ってままごとをする姿も見られる。
情緒
友だちへの興味・関心が深まり、同じ遊びをして喜ぶ姿をよく見かけるようになったが、玩具や場所の取り合いに発展することもあるので、「同じものがここにもあるよ」「○○ちゃんと一緒がいいんだって」などと声をかけながら、側で見守ったり仲立ちしたりしていった。
言葉
絵本への興味・関心が深まり、気に入った本を手に“読んで”と保育者の膝に座ってきていた。一人一人の欲求に丁寧に応え、やりとりをしながら繰り返し楽しむうちに、動物や物の名前を覚えて話せるようになってきた。また、保育者の話す言葉をよく理解して行動したり、表情や頷きで自分の気持ちを答えたりしていた。単語やジェスチャーで伝えようとする意欲を大切に受けとめて応え、思いが伝わる嬉しさを味わえるようにしていった。…
食事
中期食Ⅱから後期食に移行した子があった。モグモグとよく噛んで、味わって食べている。体調によっては顔や体に湿疹が見られる場合もあったので、症状を見落とさないよう食後の健康観察をしっかりと行っていった。
排泄
うさぎ組やこぐま組の友だちがトイレに向かう姿を見て、自分も行きたいとアピールをする子がいた。便座に座ると下腹部に力を入れたり、タイミングが合うと排尿したりしていた。「おしっこ出たね」「すごいね!」などと気持ちよさや喜びに共感したり、成功したことをしっかりと褒めたりして次への意欲へと繋げていった。
健康
日々や朝夕の寒暖差が非常に大きく、体調を崩しやすかった。咳や鼻水の症状を詳しく伝えて早めの受診をお願いしていった。また、夜間の睡眠時間の割にいつも眠そうにしていたり、午睡時にいびきや寝ぐずりがあったり気にかかる子があった。保護者に相談したところ、すぐに耳鼻科を受診され扁桃腺の肥大がわかった。一人一人の生活リズムや健康状態を把握し、保育者間で共通認識していくことの大切さを改めて感じた。
睡眠
一人一人の睡眠リズムが定まってきて、毎日同じような時間に入眠するようになった。体力がついて、友だちがみんな寝てしまっても“まだ遊びたい”とアピールする子もあったが、ひとしきり遊んで納得すると穏やかに入眠していた。
鼻水・鼻詰まりや扁桃腺の肥大によるいびきなど、睡眠の障害となる症状が見られることもあったので、気道を確保しやすい体勢や室温湿度の管理を行いながら快適に眠れるように配慮していった。
身体発達
うさぎ組やこぐま組の友だちが楽しそうに遊ぶ姿に誘われて、一緒に運動遊びをするようになり、築山の上り下りやダンスなど運動遊びを楽しむ姿が多く見られた。保育者の「ジャンプ!」のかけ声に、両足ジャンプをしようと体を上下に弾ませる姿もあった。発達の遅れが気になっていた子も一人歩きができるようになり、それに伴い身の回りのことを意欲的にやってみようとする姿が見られるようになった。
情緒
どの子もとても安定していて、登園から降園まで機嫌よく過ごしていた。友だちとの関りを喜び、同じ遊びを側でして楽しさを共有している様子が伝わってきた。時には独占欲から友だちを押したり、叩いたりしようとする姿も見られたので「貸してほしいな」「一緒がいいんだって」などと、思いを代弁しながら仲立ちとなっていった。
言葉
少しずつ目に見た物や友だちの名前を言葉で伝えられるようになってきた。保育者の言葉にじっと耳を傾けて、オウム返しをしようとする姿も多く見られた。また、絵本や紙芝居を喜び、少し長い物語も最後までじっと見聞きして楽しむ姿が見られた。食べ物や動物、季節を感じられる話など、子どもたちが興味・関心を持てる作品を選出していった。…
食事
水遊びを通して身体が発達し、体力がついてきた。それに伴い、給食の途中で眠ってしまい食べ残すことがなくなった。手づかみや、スプーン・フォークを使って一人で意欲的に食べ進めていた。好き嫌いもなくなり、以前は残していた食材も大きな口を開けて喜んで食べていた。おかわりが欲しいと器を差し出してアピールをするかわいらしい姿も多く見られた。
排泄
紙パンツに排尿したことがわかるようになった子が、ズボンの股を引っ張って保育者に伝える姿が見られた。きれいになる気持ち良さがわかりはじめ、「パンツきれいにする?」と声をかけると、進んで保育者の元にやってくる子もいる。また、排尿間隔が空いてきて、日に2~3回しか交換しない子もあった。無理のない範囲で誘うなどして、トイレに興味・関心が深まるようにしていった。
健康
気温や湿度が高い日が続いたり、急に朝夕が冷え込みだしたりと、体調管理が難しい季節となった。送迎時に衣服の調節の仕方を伝えたり、汗をかいたらシャワーをしたりして快適に過ごせるようにしていった。また、熱中症予防のための水分補給や空調利用も心がけていった。
睡眠
よく食べ、よく遊び、程良い疲れと満腹感からとても寝つきが良かった。自分から布団に横になり、保育者が背中を撫でると5分もしないうちにぐっすりと深い眠りに落ちていた。また、保育者が側にいることで安心して一人寝ができる子もあった。夢を見て泣いて起きたり、物音で体を起こしたりする子もあったが、優しく抱き上げたり、背中を撫でるとまたすぐに入眠する姿があった。残暑が厳しく、寝苦しい日には空調も利用して睡眠の質を保てるようにしていった。
身体発達
ずり這いから四つ這いに、そして盛んにつかまり立ちをするなど、著しい発達を見せる子があった。日々の成長を家庭と伝え合い喜び合いながら、遊ぶ姿を想定して転倒やケガなどの予防に努めていった。また、一人歩きができる子どもたちがより活発に遊ぶことができるよう、室内環境を整えたり、外遊びをする機会を設けたりしていった。
情緒
登降園時に、保護者との別れが辛かったり、自分の迎えが来ないことで淋しかったりして涙が出ることもあったが、優しく抱きしめるとすぐに安心して、いつも通り遊ぶことができていた。
子ども同士が、自然と一緒に遊ぶ姿が見られるようになってきた。両面棚越しに“いないいないばぁ“をし合ったり、同じ玩具を手にして並行遊びをしたりして楽しんでいた。側で見守りながら、必要に応じて仲立ちとなっていった。
言葉
言葉を発することはまだまだ少ないが、保育者の話を理解する力が備わってきた。「○○したい?」と問いかけると頷いたり、首を振ったりして返事をしたり、「手を洗おうか?」と声をかけると手洗い場に向かったりするなどの姿が見られる。しっかりと吸収し蓄えている時期と捉えて、思いを代弁したり、絵本や紙芝居を通していろいろな言葉を伝えたりしていった。…
食事
登園時間が早い子が多いため、正午前には午睡していることがほとんどだった。機嫌よく食べ進めてしっかりお腹を満たすことができるように、給食室と連携を図って早めに食事を開始できるようにしていった。
味や食材の選り好みをする子もあったが、「おいしいよ」「お肉も入ってるよ」などと声をかけると食べてみようとしていた。おかわりを要求することもあるほど食欲旺盛だった。
排泄
排尿間隔が空いてきて午睡起きに紙パンツが濡れていない子をトイレに誘ってみると、興味津々に便座に座り、タイミングが合うと排尿できるようになった。「すごいね!」「おしっこが出て、気持ちいいね」などと声をかけ、次への意欲に繋げていった。
健康
月初めに下痢症状や咳込みなどが見られ、その後約2週間家庭で療養していた子があった。登園している子どもたちも鼻水や熱などの症状が見られ、服薬が続いたり、代わる代わる早退・欠席をしたりとなかなか全員が揃わなかった。しかし、後半になって全員が揃う日もできてきて、室内遊びや水遊びなどを一緒に楽しむことができて、お互いに喃語で声をかけ合って喜びを共感していた。
睡眠
疲れや体調不良から、午睡時間が早まっていたが、愚図ったり、眠れなかったりすることはなかった。物音などで途中目覚めた時でも、保育者の姿を確認すると安心をして、すぐに目を閉じて再び寝息を立てていた。
8か月になった乳児も睡眠リズムが定まってきて、朝の離乳食前後に30~40分眠ると、みんなと一緒にしっかり体を動かして遊んで11時半ころ入眠し、ぐっすりと2時間以上眠る日が続いている。
身体発達
つかまり立ちやができるようになったり、一人歩きができるようになったりと、一人一人に大きな発達が見られた。家庭と様子を伝え合って共に喜んでいる。中でも、恐怖心からなかなか手を離すことができなかった子が、一人歩きをするようになったことはとても嬉しいことだった。すぐにほとんど這うことがなくなり、楽しくて仕方がない様子で意欲的に歩き回る姿が見られるようになった。
情緒
どの子も情緒が安定していて、保育者や友だちとの関わりを楽しみながら伸び伸びと遊んでいた。友だちが側に来ると頭を撫でて気持ちを伝えようとしたり、喃語で話しかけて遊びに誘ったりする姿が良く見られた。中には、場所や玩具を取られると思って手で払おうとする子もあったので「びっくりしたんだよね」「一緒に遊ぼうだって」などと、お互いの思いを代弁しながら仲立ちとなっていった。
言葉
今まで絵本やお話しに興味のなかった子も、絵本を手に取ったり、みんなと一緒に紙芝居を観たりする姿が見られるようになってきた。身近な物の名前を伝えたり、子どもたちの好きな物を題材にした絵本や紙芝居を選んで読み聞かせをしたりしながら、言葉への興味・関心がより深まるようにしていきたい。…
食事
初期食から中期食Ⅰ、完了リズムから完了食へと順調に移行できた。中期食Ⅰの子は、飲み込んでしまうなど食べづらそうな様子もあったが、モグモグとよく噛みしめて味わって食べられるようになった。完了食の子も、硬いお菓子に苦戦しながらも一生懸命噛んでほぐしている。
月齢の大きい子たちがスプーンやフォークを使おうとしている。さりげなく手を添えたり、器の位置を変えたりしながら意欲的な姿を見守っていった。
排泄
うさぎぐみやこぐまぐみの友だちに「おしっこ行こうか?」「パンツよごれてないかな?」などと声をかけていると、自分の股に手を当てたり、覗き込もうとしたりする姿が見られる。「おしっこって、わかるね」「○○くんも出たの?」などと、興味・関心が芽生えたことを褒めたり、認めたりしていった。
健康
咳や鼻水の症状が長引き、結局熱が出て数日欠席するなど体調の整わない子が非常に多かった。中には、一か月ほとんど登園できない子もあった。細目に鼻水を拭ったり、検温をしたりしながら、新たな症状や悪化の兆しを見逃さないようにしていった。また、空調や衣服の調節をしたり、沐浴で汗を流したりして快適に過ごせるようにしていった。
睡眠
咳や鼻水・鼻詰まりの症状が辛そうではあったが、リズムが大きく崩れることは無く、まとまった時間眠ることができていた。新入園児もリズムができてきて、途中目覚めることがあっても、すぐにまたスヤスヤと寝息を立てていた。
好きな歌を子守唄代わりに歌ったり、優しく背中を撫でたりして、安心して入眠できるようゆったりと関わっていった。
身体発達
体調不良が続き、活発な運動遊びを控えていたこともあり、あまり大きな成長は見られなかった。しかし、どの子も水遊びが大好きで、自分で頭からかけたり、手で水面を叩いてしぶきを浴びたりして楽しむ姿を見せてくれた。来月は、環境構成をしっかりと整え、一人一人が存分に楽しめるようにしていきたい。
情緒
体調不良が続き欠席することも多かったため、登園時に涙が出る子もあったが、一対一での関わりや、好きな絵本や歌を楽しむことで情緒の安定を図っていくと、泣き止まなかったり、愚図って遊べなかったりすることはなかった。
言葉
体調によって口数が少なくなる日もあったが、絵本や歌などを喜んでくり返し楽しんでいた。動物や車の出てくる絵本が人気で、盛んに指差ししながら喃語を発したり、同じページを何度も開いて見たりしていた。
月齢の小さい子が、「ダ、ダ、ダ」「バ、バ」などと喃語を発するようになってきた。月齢の大きい子の中には、保育者が歌うと、歌詞の言葉尻を一緒に歌うことができるようになった子もいる。丁寧に相槌をうったり、一緒に歌ったりしながら発達を促していった。…
食事
完了食に移行したことで、より意欲的におやつや給食を食べる姿が見られた。好きな物から手づかみで食べ進め、お椀を両手で抱えて汁物も一人で飲んでいる。おかきや揚げ物なども、しっかりとかみ砕いて味わって食べている。「おいしいね」「もぐもぐ上手だね」などと声をかけ、楽しい食卓になるようにしていった。
新入園児も喜んで初期食を食べている。慣れるまでは保育者の膝の上で食べていたが、ベビーチェアに座って対話を喜びながら食べている。
排泄
まだ排尿や排便したことを発信する姿は見られないが、紙パンツの交換に誘うと保育者につかまって、ズボンや紙パンツから自分で足を抜いたり、穴に通そうとしたりする姿が見られ始めた。「きれいにしようね」「気持ち良くなったね」などと爽快感を伝えていった。
体調が崩れると排尿量が著しく減少する子があったので、不調の兆しを見過ごさないよう細目にチェックを行っていった。
健康
湿度や気温の激変でどの子も体調を崩しやすかった。誰かに咳・鼻水の症状が出ると瞬く間に他の子どもたちにも症状が出始めるなど、抵抗力の低さや感染力の強さを感じた。町の方針もあり、新型コロナウィルスとの区別が難しいため、新たな症状を認めた時には医療機関を受診いただくようお願いをしていった。
睡眠
体調によって、午前睡をしたり、小刻みに目覚めてしまったりすることがあった。一人一人の体調に合わせてしっかりと体を休めることができるように対応していった。体調の良い日の睡眠リズムは安定していて、優しく背中をさすったり、子守唄を歌ったりするとすぐに入眠し、まとまった時間ぐっすりと眠っていた。
新入園児は睡眠リズムが皆と違い午前睡や夕寝をする必要があったので、スペースを確保するなど、快適に眠れる環境作りをしていった。
身体発達
匍匐前進やつかまり立ちが長く続いているがなかなか一人立っちや歩行に意欲が向かない子や、1歳を大きく過ぎてもつかまり立ちができない子など、ゆっくりとした発達の子どもたちが、楽しみながら全身を動かして体幹を養ったり、意欲が高まったりできるように保育者間で意見を出し合いながら遊びの環境を構成していった。また、できるようになったことを保護者の方と伝え喜び合いながら日々の保育を重ねていった。
情緒
保育者を独占したい気持ちから泣いてアピールをしたり、友だちを押しのけようとしたりする姿も見られるが、小さな新入園児を優しく見つめたり、体に触れたりと友だちとのかかわりを喜んでいる姿も見られる。一人一人が安心して遊んだり、良質の睡眠をとったりできるよう、思いを受け止め丁寧に関わっていった。
言葉
好きな物を見つけると「ぶっぶ」「まんま」などと言葉で伝える姿が見られるようになった。また、喃語で一生懸命保育者に話しかけたり、読み聞かせに耳を傾けたりと言葉への興味関心が深まっていると感じた。単語や喃語に込められた思いを汲み取り、「消防車だね」「ご飯食べようね」などと丁寧に答えたり、絵本を楽しんだりしながら、芽生え始めた言葉への興味・関心を大切にしていった。…
食事
離乳食を手づかみで、大きな口を開けて意欲的に食べていた。幼児食に移行した子もあり、嬉しそうにおやつや給食を食べていた。一人一人の食への意欲や体調、生活リズムに十分に配慮しながら、無理なく進めていきたい。
排泄
排便すると気持ちが悪いことを泣いて伝えたり、おしりを洗っていると気持ちよさそうな表情を浮かべたりと、きれいになる爽快感を感じとっているようだった。優しく声をかけるとともに、しっかりとスキンシップを図りながら、着替えや紙パンツの交換を行っていった。また、好きな玩具を持ちながら機嫌よく交換できるようにしていった。
健康
気温の変化により体調不良で欠席や早退する子が多かった。登園していても咳や鼻水の症状があったので、細目に鼻水をぬぐったり、検温をしたりしながら一人一人に合ったリズムで遊んだり眠ったりできるように配慮をしていった。送迎時には、家庭や園での様子を丁寧に伝え合っていった。
睡眠
一人一人の睡眠リズムを大切にしながら気持ちよく入眠できるようにしていった。また、優しくお腹をさすることで安心し、布団の上で気持ちよさそうに目を細めながら入眠することができる子もいた。泣いて起きたりするときには、保育者が側につき、背中をさすったり抱っこしたりして安心して眠れるようにしていった。
身体発達
一人一人の発達が著しく、座った姿勢で遊んでいた子も手や足を前に出して前進することができるようになり、自慢げに笑う姿が見られた。「すごいね」「楽しいね」などと声をかけ、嬉しい気持ちに共感し、自由に探索したり、目線が変わったりする楽しさを伝えていった。一人歩きを楽しむ子もあり、ますます遊びが活発になってきたので、安全に過ごせるように環境構成を図っていった。
情緒
体調不良で欠席が多くなる事もあったが、登園時に涙が出ることはほとんどなくなり、すぐに気になる玩具を手に取って遊び始める姿があった。友だちへも関心を持ち、持っている玩具に手を伸ばそうとしたり、指差しをしたりする姿が見られた。保育者が仲立ちとなって、友だちとの関わりをつなげていった。
言葉
名前を呼ぶと振り返ってこちらを見たり、玩具に触れて遊びながら喃語を発したりしていた。優しいトーンを心がけ、喃語に答え気持ちのやりとりを楽しんでいった。手遊びや童謡などの歌を喜んでいたので、繰り返し歌いながら一緒に遊んでいった。…
食事
新しい環境に少しずつ慣れ、喜んで食べたり飲んだりする姿が見られるようになった。家庭と連携して一人一人の発達に合わせて離乳食の形態を見直すなどしていった。食べることを楽しいと感じられるように、「モグモグ上手だね」「おいしいね」などと声をかけながら、一対一でゆったりと関わっていった。
排泄
紙パンツの交換時には「おしっこが出たね」「きれいにしようね」などと声をかけ、排泄したことを伝え、清潔になった気持ち良さが感じられるようにしていった。体調不良や生活リズムの乱れによる影響が便に現れやすかったので、細目に家庭と様子を伝え合った。
健康
新しい環境への不安や、生活リズムの変化による疲れなどから、体調を崩す子がいた。咳や鼻水などの症状が見られ、発熱して早退をする子もあった。細目に鼻水を拭いたり、検温を計ったりしていった。また、保育者や一緒に遊ぶ玩具が感染の媒体にならないよう手洗いや消毒を行っていった。送迎時には家庭や園での様子を密に伝え合い、体調の変化に速やかに気づくことができるようにしていった。
睡眠
入園当初は、新しい環境への不安から眠たくても布団で眠ることが難しかった。安心して眠れるように、抱っこやおんぶをしたり、子守歌を歌ったりしながらゆったりとした気持ちで関わっていった。信頼関係が深まると、抱っこですぐに入眠し、布団に降りてもぐっすりと眠る姿が見られるようになった。
身体発達
ずり這いやハイハイ、伝い歩きで活発に探索活動を楽しむ姿があったが、中にはまだお座りのまま這うことのできない子もいる。また、他クラスと連携をして、伸び伸びと安全に遊べるような環境を整えていった。気に入った玩具を手が届きそうな場所に置いたりして、一人一人が楽しみながら体を動かすことで発達が促されるように心がけていった。
情緒
新しい環境に慣れ、安心して好きな遊びを楽しんでいる。週明けや体調不良による休み明けには涙が出る子もあるが、不安な気持ちをしっかりと受け止め、一対一での関わりを深めていくことで安心する姿が見られる。
音楽を喜び、玩具やCDデッキから曲が流れると体を揺らしたり、手を上下に振ったりしながら嬉しそうに笑っている。
言葉
気になる物があると指差ししたり、喃語を発したりする姿が見られる。また、保育者の声に応えるように「ん?」「あー」などと発しているような場面も多くあった。絵本棚から絵本を手にとりページをめくって喃語を発する子もいるので絵本を楽しむ機会を増やし、言葉への関心が深まるようにしていきたい。…
食事
どの子も食欲旺盛で「おいしい」と言いながら喜んで食べていたが、好きなおかずばかりを食べようとする子もいたので、「お汁もおいしいよ」「人参が入ってるね」などと声をかけて汁や野菜にも興味が持てるようにしていった。見た目や苦手意識から残そうとしていたが、一口食べてと美味しいことがわかると次々に口に運んでいた。
排泄
友だちの姿に刺激を受けて意慾的にトイレに向かう姿があった。仲良く並んで便座に座り、「しー、しー」と囁き合っていた。排尿したことを一緒に喜んだり、「気持ち良かったね」と爽快感に共感したりしていった。「ちっち、行く」と教えてくれる子もいて、1名は午前中を布パンツで過ごすようになった。
健康
施設内で感染症の陽性者が出たため心配をしたが、他の子どもたちに感染が拡大することはなく元気に過ごせた。換気や消毒を行うとともに、食前は勿論のこと食後にも手指を洗うことを促していった。泡ハンドソープを使って「あわあわ」「ばい菌、バイバイだね」と楽しみながら清潔さを意識できるようにしていった。
トイレトレーニングが進むにつれて、ズボンや紙パンツの着脱が上手になっていった。自分でやってみたいという思いを受け止め、時間がかかったり、やり直したりする姿をゆったりとした気持ちで見守っていった。
睡眠
よく遊び、よく食べ、満ち足りた気持ちから、どの子もとても気持ちよさそうにぐっすりと眠っていたが、月末近くになると、転園や進級について肌で感じ取るのか、保育者に甘えてわがままを言ったり、寝付けずに愚図ったりする姿が見られた。優しくマッサージをしたり、抱擁をしたりするなどスキンシップを十分に図り、安心できるようにしていった。
身体発達
積極的に戸外遊びを楽しんだ。しっかりとした足取りで歩く姿はとても頼もしかった。また、盛り土の山を手を使わずに上り下りできるようになったり、両足ジャンプができるようになったりと足腰の発達に驚かされた。一人一人の発達をしっかりと把握し、伸び伸びと、しかし無理やケガなく遊べるように環境に配慮をしていった。
情緒
家庭で過ごす日が多かったため心配したが、喜んで登園し、保護者の方と笑顔で別れることができていた。友だちの登園に嬉しそうに駈け寄ったり、後をついて回って遊びを真似たりする姿がよく見られた。絵本や玩具を取り合うこともあったが、仲立ちをすると少しずつ貸し借りや共有することができるようになってきた。
言葉
「開けて」「牛乳、おかわり」「にゃんにゃん、いた」「(水が)冷たい」など、自分の思いや見たこと・感じたことを言葉で伝えようとする姿が多く見られた。
また、保育者の話す言葉の意味をよく理解し、見通しを持って生活ができるようになってきた。「汚れちゃったね。お着替えしようか?」と声をかけると服を脱ごうとしたり、着替えを取りに行こうとしたりしている。
お気に入りの絵本をくり返し読んだり、ゆうくりと丁寧に言葉でやりとりを楽しんだりしながら、言葉への興味・関心が深まるようにしていった。…
食事
どの子も食事の時間をとても喜び意欲的に食べていた。一人で上手に食べられるが、一品を集中的に食べようとするので、「お汁もおいしいよ」「ごはんも順番にたべようか?」などと声をかけていった。
器にくっついたご飯粒や野菜を“ピカピカにして♪”とスプーンを差し出すようになった。すくい集めて手渡すと、大きな口で最後の一口をほおばって満足そうに笑っている。
排泄
保育者が誘うと、意欲的にトイレに向かう姿があった。中には、友だちが行く姿を見る度に行きたくなる子もいたので、思いを大切にその都度丁寧に対応をしていった。「しー、しー」と言いながらちょこんと便座に座る姿がとても可愛らしい。一人の成功に喜んでいると次々後に続いていき、月末頃には4名がトイレで排尿するようになり驚いている。
健康
中ごろから体調を崩す子が多かった。咳・鼻水の症状がひどい子もあったので、細目に鼻水を拭いたり、検温をしたりして様子を見ていった。「鼻、出た」と教えてくれる子や自分で鼻水を拭こうとする子など、清潔になることを心地良いと感じている姿が見られた。
身の回りのことをやってみようとする姿が多く見られた。ズボンの着脱はもちろん、ハンドソープを使っての手洗いもとても上手にしている。
睡眠
一人寝ができるようになった子、眠る前に保育者との関わりを求める子、マッサージがいい子などいろいろな姿があった。一人一人の甘えたい気持ちに応え、安心して入眠できるように関わっていった。また、体調不良からぐっすりと眠れない子もあった。優しく背中をなでたり、抱っこをしたりして寄り添っていった。
身体発達
保育室内で過ごすことがほとんどだったが、手先を使った遊びや運動遊びをバランスよくできるように環境構成を図っていった。
ダンスでは、保育者の踊りをよく見て手足の振りがスムーズな動きになってきた。大型積木やマット遊びでは、段差の上り下りを楽しみ、ジャンプをしようとする活発な姿も見られた。パズルや粘土を楽しむことで、指先が器用に動くようにもなってきた。ピースをそっとずらしたり、隙間に上からはめたりも一人でできるようになった。また、粘土を丸めて団子を作ったり、棒状に伸ばしたりできるようになり得意気に見せてくれる。
情緒
全体的にとても落ち着いていたので、友だちとの関わりもとても喜んでいた。「ばぁっ」と言いながら顔を覗き合ってコミュニケーションを図ったり、くすぐり合いをしてスキンシップを楽しんだりしていた。中には、夕方友だちの迎えが続くと淋しくなる子もいたが、保育者と絵本を読んだり、ブロック遊びをしたりするうちに落ち着いて過ごせるようになった。
言葉
どの子も著しい発達を見せている。節分で知った「おに」「こわい」や遊びで触れた「ゆき」「つめたい」などと、知っている名前や感情・感触などを言葉で伝えている。「なんしてんの?」と質問したり、「○○ちゃん、来んなぁ」などとひとり言をつぶやいたりもしていておしゃべりを楽しんでいる様子が見られる。保育者の言葉への反応もよく、会話をするのがとてもおもしろい。…