5歳ひまわり組2020年度12月の保育日誌

12月2日(水) 曇りのち雨 萩原

新聞紙を1人1枚ずつ渡すと、全体を眺め文字を拾ったり、写真から情報を得たりしている。そこでまず、文字探しのゲームをしてみる。大きな文字の見出しの中から探したり、小さな文字を複数探したりしている。次に新聞を使ってのジャンケンゲームをする。ジャンケンで負けた方が新聞紙を1/2に折っていくのだが、新聞紙が小さくなっていくにつれて、ドキドキ感が高まっている。スペースマットを用いた簡単なムーブメントでは、色の認識、空間の認識を軸として、ルールを設定し遊びをすすめる。今は各家庭で新聞をとっていない方が多く、子どもたちにとって「新聞を見る」ということが、新鮮だったようだ。ニュースなどで得ている情報と合わせ「トランプ大統領がいるよ」などと喜んでいる。その中での文字探しは、現在文字への興味関心が高まっているところで、十分に楽しめたようだった。ルールを変化させていきながら取り組み興味を深めていきたい。また、スペースマットを使ったゲームでは、気持ちの高ぶりからか空間の認識が難しい児がいた。様々な遊びにも通じる部分なので、繰り返し取り組んでいきたい。

 

12月10日(木) 晴れ 萩原

3歳児と劇や合奏の見せ合いをする。昨日は「お客さんに見てもらえるんだね」と喜んでいた児も、実際に幕が開いてたくさんの児が並んで見ているのを目前にすると、緊張が高まっている。歌では、1番から2番をとばして3番にいったり、劇ではセリフを話す声が小さかったりしている。3歳児の演目を見る側になると、オペレッタの音楽を一緒に口ずさんだり、合わせて踊ったりし、「上手だったね」「おもしろかったからもう1回見たい」などほめている。これまでクラス内で劇を楽しんできて「見られる」ことは初めてだった。普段はのびのびと表現することができている児や、もともと緊張しやすい児…いろいろな場面で緊張の様子が見られた。普段とは違う場や、見られることに早めに慣れていき、存分に自己を表現できるように援助していく。また、道具作りをしていくことで、さらに気持ちが高まり、同時にイメージの共有がしやすくなってきている。子どもたちの発想やイメージをたっぷり活かして制作をすすめていく。

 

12月18日(金) 晴れ 萩原

先日皆で買い物をした、にんじんの種まきをする。「どんな種か?」を考えると、大根の種を思いだし、比較しながら「小さい」「丸い」と予想する。子どもたちが予想したものとは形状が違い、興味が強く沸いた様子。「毛が生えているように見える」「虫に似ている」などの視覚的なものから、匂いをかいでみる児もいる。これまでの栽培の経験から、大変さを予想する児もいる。収穫、試食までつながるよう丁寧に育てていくとともに、経過での子どもたちの気付きなども、大切にしていく。

劇の準備で、お城の背景の色塗りをする。皆が「お休みの児が来たらお城の中の色塗りをする」との意見があり、外観の背景のみ色塗りすることになる。絵本の挿絵を参考にしながら、皆で色を決め、色毎に数名ずつ担当し、すすめていく。下絵の線を意識しながら丁寧に塗ることができていた。できあがると喜び、早速自分の台詞を「自主練習」してみる児もいる。劇の完成に合わせ道具を作りあげていき、達成感を十分に味わえるようにする。

 

12月24日(木) 曇り 萩原

今日は15人揃ってのお楽しみ会ごっこができる。「やっと皆でできるね」と喜ぶ声があげる。合唱、合奏では途中に不安定な部分があるものの、大きな声でうたい、楽器を打つことができていた。劇では初めての参加となる児を同じ役の児が、フォローやリードをしながらすすめる。緊張の様子もあったが、自信をもって表現することができていた。ようやく15名全員が揃って取り組むことができ、保育者も安堵する。欠席が続いていた児をフォローする姿に、成長を感じる。緊張の中でもそれぞれが自己を表現することができ、子ども自身が喜びを感じている様子が分かる。今回仲間意識が強まり、皆で作り上げていった経験を、就学に向けての大切な3カ月につなげていく。

育児あれこれ