病児保育について

病児保育の必要性

病児保育は子どもが水ぼうそうなど伝染性の病気や風邪などで集団保育に通うことができず、かつ保護者が仕事などのために家庭で看護ができない場合に一日単位で利用していただく施設です。子どもが病気にかかったとき、充分な看護をすることは大切なことです。例えば風邪などで発熱しているときや下痢が続いているときなど、元気そうには見えても、充分な看護ができないと、状態が悪くなっていくことがあります。

子どもが集団保育に通い始めた1年目などは、人との接触が増えたことで頻繁に風邪や色々な病気にかかります。子どもが急な病気の時に、保護者のどちらかが休暇を取り、看護をすることができる職場が増えていくことがまず大切です。しかし、子どもが病気の時にいつも必ず休むことは難しいです。責任を持って仕事をしている以上、休むことができない日もあります。交代要員がすぐには用意できない職場もあります。看護のための休暇をとれない日の選択肢の一つとして、病児保育があります。

保護者が仕事をしていなくても

仕事をしていないお母さんにも、「お姉ちゃんが楽しみにしている親子遠足の日に妹が熱を出した」、「引越しの日に子どもが熱を出した」、「他の子どもの入院の付き添いをしなければならない」、「お母さん自身もインフルエンザで寝込んでいる」など、どうしても子どもの看護ができない場合があります。保護者が仕事をしていない家庭でも、病児保育が必要な場合があります。

病児保育、病児看護の役割と病児看護センターベアーズデイサービスでの看護

病児保育は病気の子どもをただ預かるだけでなく、早く病気から回復して通常の生活に戻るために看護をする役割がある、つまり病児看護とも言い換えることができると考えています。そこで、「病児看護センターベアーズデイサービス」の名称を用いています。

病児看護センターベアーズデイサービスでは1~2人の利用者に1人の看護師あるいは保育士がついて、病気を治せるように最大限の努力で看護をします。食欲がない場合には食べることができるもの、飲むことができるものをさがしていろいろ提供します。病気の状態に応じて必要な安静を保ちながら、しかも子どもが一日楽しく過ごせるような遊びを工夫します。必要なときには小児科医師が診察し、対処をします。

病児看護センターベアーズデイサービスでおこなった看護を家庭に橋渡しをしていくことも役割の一つです。利用者の様子は一時間毎に記録します。具体的には、発熱や下痢などの症状のほかに何をどのくらい食べて飲んだか、尿が何回どのくらいでたか、機嫌が良かったか、何をして遊んだかなどを記録します。この記録は医師との連絡にも役に立ちますし、家庭への連絡にも役に立ちます。一日の記録を一部コピーして、退室の際に保護者にお渡ししながら一日の様子を説明します。利用者の状況をなるべく詳しく伝え、家庭での看護に橋渡しをしていきます。
家庭での看護を代わりにおこなうだけではなく、家庭での看護を支えていこうと考えています。

 

文責:谷本こどもクリニック小児科医師
病児看護センターベアーズデイサービス施設長
谷本弘子